【九州栄養福祉大学】健康づくり教室 in 日本リハビリテーション発祥地記念館

北九州

保健・医療・福祉

教育

開催日時 2024年10月1日 ~ 2025年3月31日
開催場所 九州栄養福祉大学 小倉南区キャンパス (北九州市小倉南区葛原高松1-5-1 )
アクセス 最寄りバス停(葛原本町6丁目)から坂道徒歩20分、下曽根駅から車で15分程度
参加費 全7回 合計1,000円(資料代含む)
定員 25名
主催者 九州栄養福祉大学
お問い合わせ 九州栄養福祉大学 教務課(電話:093-471-7939)
特記事項 ◆日程
10月~3月(計7回)
土曜 13時~15時
※詳細は関連リンク先をご参照ください。
関連リンク 九州栄養福祉大学HP(外部リンク)
日本リハビリテーション発祥地記念館(外部リンク)

内容

1.健康づくりの目的
=人生100年時代=
2023年12月末現在北九州市の高齢化率は31.3%,100歳以上の高齢者732人,要介護・要支援認定者数50,730人(22,7%),さらに認知症高齢者数が高齢者における比率14.1%,7人に1人が認知症と報告されている.
介護が必要になった主な原因は,第1位が認知症,第2位脳血管疾患,第3位高齢による衰弱である.具体的には,女性は骨折・転倒,関節疾患など運動器に関する原因が27.8% (ロコモ予防),男性は,脳卒中や心臓病など生活習慣病に関する原因で28.4%(メタボ予防),男女を問わず,認知症・脳血管疾患と高齢による衰弱 (フレイル予防),加齢に伴う筋肉量の減少(サルコペニア予防)が指摘されている.

2.介護者不足への社会的対策
昭和の時代より,団塊の世代が後期高齢者となる2025年問題として介護者不足が取りざたされ,その対策が実施されてきた.
(1)外国人労働力の参入(現在インドネシア・ベトナム・ネパールなど約200人がと介護特別養護老人福祉施設や介護老人保健施設にて就労)
(2)先端技術(ハイテク)の導入
福祉機器の開発(介護ロボット・生成AIの導入)により,介護負担の軽減
(3)介護保険の制定
2000年より国民共同連帯の理念に基づき実施
(4)健康づくりの促進
健康日本21:食・運動,第3次予防から第1次次予防への推進
介護予防としての地域生活支援事業の推進などがあげられる.

3.地域住民を対象とした健康づくり・自助活動の支援の考え方
健康とは,毎日の生活のための資源と見なされるものであって,人生の目的ではなく,身体的能力だけでなく社会的・個人的な面での資源という点を重視した前向きな考え方であることを前提に,健康づくり( ヘルスプロモーション)とは,ただ保健医療部門にゆだねられる責務というよりは,健康的なライフスタイルをさらに越えて,幸福(well-being)にまで及ぶものと考える.
「健康の持つ価値観」や「健康的な生活の仕方」を促進すること.
つまり,健康を「病気でない状態」としてとらえるだけでなく,日常の生活が楽しくうま
くいっていること,元気に遊び仕事ができていることなど「今の生活を幸せと感じている状
態づくり」であること.
健康づくりは,“病気を治せばよい”といった発想から“健康をつくり出していく”という発
想へ転換し,地域社会やそこに住む人々が一体にとなって展開されるべきものであると考えている.
健康づくりへの対応
健康づくりの原則は個々人の自覚と自己努力に基づく行動変容にある.
しかし, 支援環境のないところではきわめて困難であり,地域住民各自の健康づくりを支援する「環境づくり」をすすめる必要である.
健康づくりには,栄養や運動といった個人で完結する健康づくりに加えて, 健康維持をサポートする地域や産学官などが連携し,環境整備が重要となる.

4.実施要領
1)開催期間: 10月より翌年3月の半年間.
おおむね月1回 土曜日13::00~15:00(1回90~120分程度)
2)実施内容:
(1)身体機能・運動機能測定
1)健康測定の項目
(1)基本情報
氏名,住所,年齢,身長,性別,基礎疾患,喫煙習慣,身体活動量などを問診票で聴取し,身体活動量は国際標準化身体活動質問紙日本語版のshort versionを用いて評価する.
(2)身体機能,運動機能
体成分分析(InBody470,株式会社インボディ・ジャパン)を用いて身体組成を計測し,運動機能では握力,6m歩行速度,立ち上がりテスト,2ステップテストを測定した.これらによりサルコペニアやロコモティブシンドロームを評価する.
(3)呼吸機能
呼吸機能はAS-507オートスパイロ(ミナト医科学株式会社)を用いて測定し,またIOP-01(株式会社木幡計器製作所)を用いて吸気筋力,呼気筋力を測定する.
(4)注意・認知機能
注意機能はTrail Making Test-J(Part A,Part B)を用い,認知機能は時計描画テストを用いて評価する.
(5)栄養評価
簡易栄養状態評価表(MNA-SF)と「食事・生活に関する質問」票を用いて評価した.
(6)健康関連Quality of life(QOL)
SF-12v2日本語版(使用登録申請後)を用いて評価する.
(7)尿失禁に関するQOL評価
国際尿失禁会議質問票(ICIQ-SF)を用いて評価する.
2)健康測定
(1)第1回健康測定
健康づくり教室開催前
(2)第2回健康測定
健康づくり教室終了後
3)講義・演習
(1)高齢者の身体特性について
(2)呼吸機能と呼吸障害・予防について
(3)認知症とその予防について
(4)尿失禁とその予防について
(5)栄養と食生活について
4)講師
本学リハビリテーション学部および食物栄養学部教員
5)会場
九州栄養福祉大学南区キャンパス,リハビリテーション学部7号館(日本リハビリテーション発祥地記念館).乗用車乗り入れ可能.
6)受講定員
25名